腰痛の各症状

慢性的な腰痛

腰痛の部位


慢性的な腰痛の症状としては、 

  • 朝起きた時に常に腰が張っている
  • 寝ているだけでも腰が固まってきて痛みになる
  • 仰向けで寝ると腰が痛い
  • 寝返りをするときに痛みがある
  • 朝はさほど痛みは無いが、日中だんだん痛くなってくる
  • 仕事で座っていると腰が固まってくる
  • 仕事で座っているとだんだん痛みが強くなってくる
  • 仕事で立っているとだんだん痛みが強くなってくる
  • 日常生活で常に腰に痛みがある
  • 前屈動作(前曲げ)をすると腰が痛い
  • 後屈動作(後ろに反らす)をすると腰が痛い
  • 上半身をひねると腰が痛い

など、症状は様々です。


原因

慢性的な腰痛の原因は、 

  • 過去に腰を痛めたことがある(ぎっくり腰・腰椎ヘルニア・腰椎分離症など)
  • 仕事で座っている時間が長い
  • 仕事で立っている時間が長い
  • 常に同じ姿勢が続いている
  • 仕事で重いものを持つ・運ぶなど腰への負荷が大きい
  • 作業姿勢が良くない
  • 前かがみの作業姿勢が多い
  • 身長に対しての作業台の高さが合っていない
  • 身長に対しての椅子の高さが合っていない
  • 常に腰や背中の筋肉が張っている

など、様々な原因が考えられます。


治療

慢性的な腰痛の治療としては、 

  • 痛みの出る動作
  • 普段の作業姿勢
  • 腰や股関節の柔軟性 

を確認し、

  • 背中の筋肉
  • 腰の筋肉
  • 腰の痛みに関連している筋肉
  • 治療経験上の「ポイントとなる筋肉」

をしっかりとゆるめ

  • 座り姿勢での腰の痛み
  • 立ち姿勢での腰の痛み
  • 前屈動作(前曲げ)での腰の痛み
  • 後屈動作(後ろに反らす)での腰の痛み
  • 上半身の捻り動作での腰の痛み

など、各動作・各作業姿勢での腰の痛みが最大限改善(消失・軽減)できるように治療していきます。

 

※慢性的な腰痛がある方は、腰や背中の筋肉が硬くなっている場合が多くあり、筋肉をゆるめるにあたり鍼による施術が有効な場合も多くありますので、患者さまのご同意がいただければ鍼による施術もいたします。

ぎっくり腰

ぎっくり腰の痛みの部位


ぎっくり腰の症状としては、 

  • 腰が抜けそうな感じがする 
  • 一度、ぎっくり腰を起こしてから腰の痛みが続いている
  • 常に腰が抜けそうな感じがあるため、素早く動くのが怖い
  • 腰が抜けそうな感じがするため、寝起き動作や椅子から立ち上がる動作で怖さがある
  • 下にある物を拾おうとすると腰椎の際や仙腸関節に痛みがある
  • 靴下を履く動作で腰椎の際や仙腸関節にに痛みがある 

など、症状は様々です。 

 

ぎっくり腰の「診断名」としては、 

  • 腰椎捻挫(ようついねんざ) 
  • 仙腸関節の捻挫(せんちょうかんせつのねんざ) 
  • 筋・筋膜性腰痛(きん・きんまくせいようつう) 

などがよく言われています。 

 

※起き上がることもできない「急性のぎっくり腰」など、日常生活に支障が出ている状態に関しましては、医療機関への受診をおすすめします。


原因

ぎっくり腰の原因は、 

  • 重いものを「持つ」または「持とうとする」動作
  • 重いものを動かす動作の回数や時間
  • 仕事で座っている時間が長い
  • 仕事で立っている時間が長い
  • 仕事で重いものを持つことが多い
  • 作業姿勢が良くない(前かがみや腰を反っている時間が長い)
  • 何度もぎっくり腰を繰り返している
  • 立ち上がろうとしたら痛みが出た
  • 起き上がろうとしたら痛みが出た
  • 前かがみになろうとしたら痛みが出た
  • 物を拾おうとしたら痛みが出た
  • 前日に重いものを持ったら、翌日痛みが出て動けなくなった
  • 特に重いものを持とうとしたわけではないが、突然痛みが出た 

など、様々な原因が考えられます。 

 

個人的見解にはなりますが、

  • 作業姿勢
  • 動作
  • 負荷
  • 継続的な負荷による筋肉の疲労
  • 負荷に対しての筋力の弱さ
  • 腰やお尻周りの筋肉の慢性的な硬さ

など、これらの原因により、 

  • 腰やお尻の筋肉の硬さが動作や負荷に対応(反応)できない
  • 仙腸関節や腰椎の柔軟性・可動性の低下が、素早い(不意の)動作や負荷に対して反応できない 

という状態となり、 

  • ぎっくり腰になってしまう
  • ぎっくり腰を繰り返してしまう 

と考えております。


治療

ぎっくり腰の治療としては、

  • ぎっくり腰になる方
  • ぎっくり腰を繰り返す方

は、腰周りの筋肉が硬い場合が多くありますので、 

  • 腰の筋肉
  • お尻の筋肉
  • お腹周り・お腹の奥の筋肉
  • 太ももの前側・後ろ側の筋肉
  • ぎっくり腰の症状を改善させるための治療経験上の「ポイントとなる筋肉」

をマッサージや鍼でしっかりとゆるめ、

  • 物を拾う動作での痛みや不安感
  • 靴下を履く動作での痛みや不安感
  • 「再発しそうな感じ」の不安感
  • 「腰が抜けそうな感じ」の不安感

などの症状が、最大限改善(痛みの消失・不安感の消失)を目標に治療していきます。 

 

 なお、ぎっくり腰の痛みが消失することで、

  • 再発の不安
  • 動作に対しての不安感

も消失する場合がありますが、

  • 硬い筋肉がゆるんでも筋力は回復していない
  • ぎっくり腰の不安感が消失しても、筋肉の反応は改善していない

という状態ですので、

  • 腰への負荷のかけ方
  • 痛みを再発させそうな動き

に対して、引き続き「慎重な動作」を心がけていただくよう患者さまにお伝えしております。 

 

※なお、腰椎捻挫や仙腸関節の捻挫は「患部に炎症がある状態」が考えられますので、その場合は、炎症が引くまでに「一定期間」時間が必要なため、筋肉をゆるめてもすぐに痛みが消失しない場合があることをあらかじめご理解ください。

坐骨神経痛

坐骨神経


坐骨神経痛の症状(腰椎ヘルニアや梨状筋症候群など)は、 

  • お尻
  • 太ももの裏
  • 膝裏
  • ふくらはぎ
  • スネの外側
  • 足の親指 

などが、 

  • ピリピリする
  • シビれる
  • 突っ張っている感じがする
  • 伸ばすと痛みがある
  • 伸ばそうと思っても伸びない
  • 力が入りにくい
  • 感覚が鈍い

など、その他にも様々な症状があります。


原因

坐骨神経痛の原因としては、 

  • 椎間板ヘルニア
  • 腰椎分離症(すべり症)
  • 脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)
  • 梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん) 

など、様々な原因が考えられます。

 

時々「医療機関でMRIを撮ったが原因がわからないと言われた」と、当院に来られる方もいらっしゃいます。

このように医療機関で原因がわからない場合は、お尻や太ももの筋肉の張りが原因なのでは…と考えております。


治療

坐骨神経痛の治療としてはまず、

  • 坐骨神経痛が長期間に及んでいる方
  • 坐骨神経痛の原因を早く解明されたい方 

は、あらかじめ医療機関を受診され、医師による「画像」での神経症状の原因を明確にしていただきたいと考えております。

原因がわからない場合は、原因不明でも構いません。

 

あらかじめ医療機関の受診がお済みでしたら、 

  • 椎間板ヘルニア
  • 腰椎分離症(すべり症)
  • 脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)
  • 梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん) 

など、坐骨神経痛の神経症状の原因や「診断名」をお聞きします。

SLRテスト

その後、SLRテスト(イラスト参照 Straight Leg Raising の略:仰向けに寝て脚がどのくらい挙がるか…)を行い、 

  • 脚の挙がる角度
  • 痛みや神経症状が出る部分 

を確認します。

 

SLRテストで脚の挙がる角度を確認後、 

  • 脚の挙がりの可動域制限に関連している筋肉
  • しびれなどの神経症状に関連している筋肉 

を見きわめ、それらの筋肉をマッサージや鍼でゆるめ、 

  • 痛みや張りなどの神経症状の消失・軽減
  • 可動域の改善 

を目標に治療していきます。 

 ※坐骨神経痛などの、いわゆる「神経症状」は、原因の特定が難しい場合もあるようです。

 よって、神経症状が強く出ている場合、一回の施術で神経症状の「劇的な改善」は難しいと考えております。

 しかし、神経症状に関連している筋肉を継続的に治療することで、神経を圧迫(神経絞扼:しんけいこうやく)している筋肉がゆるみ、神経症状が改善(消失または軽減)する可能性はあります。

 

 ですので、神経症状の状態改善のためには、中・長期的なスパンで治療を継続していただき、経過を見ていただきたいと考えております。


  • その他、お困りの症状がございましたら、最大限痛みの消失や軽減、動作が改善できるように治療いたしますので、是非、ご相談・ご来院いただければと思います。
  • その他の各症状の治療方針に関しましては「その他の治療」の該当する項目からご覧ください。