有痛性外脛骨

症状

有痛性外脛骨・三角靭帯(足首の内側)の痛みの症状としては、 

  • 接地の時に痛みがある
  • 直線を走る場合や左回りに走る時には痛みは無いが、競技場の右回りや右にカーブする時に痛みが出る
  • 土踏まずの部分の骨(外脛骨:がいけいこつ)が出っ張っていて、走っていても指で押しても痛みがある
  • 外脛骨の部分が、走ってもさほど痛みは無いが指で押すと痛みがある
  • 走ると内くるぶしの下(三角靭帯:さんかくじんたい)に痛みがある
  • 内くるぶしの下が、走っても痛みは無いが、指で押すと痛みがある
  • 競技場を走ると痛みは無いが、道路の左側を走っていると徐々に痛みが出てくる
  • 舗装されていない不整地を走ると痛みが出る 
  • 足首を外側に捻ると痛みが出る

など、その他にも状態によって症状は様々です。


原因

有痛性外脛骨・三角靭帯(足首の内側)の痛みの原因としては、 

  • 硬い路面(surface)での練習や試合が続いたことによる足首周囲の筋肉の張り
  • 練習や試合の蓄積疲労による後脛骨筋の張り
  • 慢性的にふくらはぎの筋肉が張っている
  • ソールのクッション性の低下したシューズを履き続けている
  • ソールの内側が擦り減ったシューズを履き続けている
  • 常に足の内側で接地している
  • つま先が外側に開く接地の仕方をしている
  • つま先を開いた状態で離地している(knee in toe out または、内返しの状態)
  • 常に右回りのコースを走っている
  • 常に左側が下がっている道路を走っている
  • 不整地で足首の内側にストレスがかかる場所を走っている
  • 「気がついたらに土踏まずの骨が出っ張っていた」という方は、つま先が外側に開く接地の仕方や走動作での足の使い方で、土踏まずの骨が筋肉などの組織に引っ張られ(牽引ストレス)、繰り返されたことで最終的に骨が出っ張り痛みに変化した
  • 「もともと土踏まずの骨が出っ張っている」という方は、外脛骨に付着している筋肉などに引っ張られ(牽引ストレス)、そのような状況が繰り返されたことで痛みに変化した 

など、様々な原因が考えられます。

治療

有痛性外脛骨・三角靭帯(足首の内側)の痛みが重篤な場合は手術による治療が必要な場合があるようですが、重篤な場合を除けば、患部周囲の筋肉をゆるめることで痛みが改善(消失または軽減)する可能性があると考えております。

 

有痛性外脛骨・三角靭帯(足首の内側)の治療としては、  

  • 土踏まずの痛みに関連している筋肉
  • 足首の可動性を制限している筋肉
  • 外脛骨や三角靭帯の痛みや張りを改善するための「治療経験上のポイント」

をマッサージや鍼でゆるめ、各動作での外脛骨や三角靭帯の痛みが最大限改善できるように治療していきます。

 

また、治療をしながら、 

  • 土踏まず内側の痛みが出ないような接地の仕方
  • つま先の離地(りち)の仕方
  • 足首の内側にストレスがかからないようにするためのリハビリの必要性
  • 足首の内側にストレスがかからないための、患部以外のエクササイズ(補強トレーニング)
  • 足底にアーチを作る「足底板」を装着した場合のメリット・デメリット
  • ソールの内側が擦り減ったシューズを履くことによる痛みの再発のリスク 

などのお話もさせていただきます。

「陸上競技のその他のスポーツ障害」に関しましては、「陸上競技のスポーツ障害」の各項目からご覧ください

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